ある日、帰りの電車内。
疲れた体を7人掛けシートの一人分に横たえて、暗い車窓を見ている。
座れただけよいのだけど。
となりの人はずいぶん熱心にメールを打っている。
疲れた体を7人掛けシートの一人分に横たえて、暗い車窓を運ばれる。
―浅い眠り
「…っまもなく松戸、松戸~」
( となりの人も降りるんだ )
その時ちらっと定期券が見えた。
”ユーカリが丘”まで
?、そんな地名、あるの?
そのままホームに吐き出され、
となりの人の行き先を見失う。
行って、みようか?
行けるのかしら
ノスタルジーが、集まりはじめる― 『ユーカリが丘のいよ』
そのときの、それからのお話。
*
※ ”ユーカリが丘”は実在します。(本作品はフィクションです)
少し東へ足を伸ばせば、一面の緑の田園、そしてその向こうには水辺のきらめき、遮るもの無く―